「褒める」「叱る」 真逆な意味の2つの言葉、実はその根底には共通点もあります。
「相手を大切に思っての行動」、これこそが大切です。
私が認定講師をしております一般社団法人日本褒め言葉カード協会では、「褒める時のルール10か条」というものがあります。
その中に、「相手を掛け替えの無い位大切に思う」「応援する」「うまくいかなったとしても頑張ったことを褒める」というのがあります。
「褒める」を辞書で引いた時に出てくる「相手の良い点を指摘し、賞賛する」よりも、もっと「褒める」を広義に捉えています。
「心の無い褒め言葉」や「おだて」「おべっか」、また一見叱っているようで、実はただ自分のイライラや鬱憤を怒って発散させているだけの行為、これらと正しい意味での「褒める」「叱る」とは真逆の行動です。
先日、自衛隊に対するパワハラ賠償請求が裁判で認められたとの報道がありました。
「使えない」「早く辞めろや」と暴言を吐かれたり、顔を平手打ちされたりしたそうです。相手を良くするのに全く必要無い行動ですよね。
叱るポイント
ここで「叱るポイント」としてよく知られる「かりてきたねこ」を紹介します。
- 「か」感情的にならない
- 「り」理由を話す
- 「て」手短に済ませる
- 「き」キャラクター(性格や人格)に触れない
- 「た」他人と比較しない
- 「ね」根に持たない
- 「こ」個別に伝える
先ずは、相手により良くなってもらう事が目的であることを再認識しましょう。
勿論「自分にとって都合良く」という意味ではありません。
でもこの辺、意外に見落とされがちです。
叱ろうとする自分、その目的を客観視してみましょう。
また、相手の立場も考えてあげましょう。
大声や暴力や人前に晒す必要が無い事に気づく筈です。
理由や改善する目的をキチンと説明しましょう。
この部分が欠けていると、相手がそもそも何で叱られているのか理解できません。
その場だけの改善になってしまう可能性や、「嫌われている」といった誤解を招く可能性があります。
ポイントを絞って手短に分かりやすく伝えましょう。
「ちょっといい?」と声を掛けられて、その後延々30分、1時間捕まった事ありませんか?
自分がされて嫌なことは相手にもしないのが鉄則です。
あくまで相手に良くなってもらう事が目的です。
その人の性格や人格を否定するのは絶対に避けましょう。
言われた方は心を痛めたり、あるいはあなたを避けるようになるか、敵視するようになるかも知れません。
「私はこうやった方が良いと思う」という言い方であれば、
伝える内容は同じでも、「あなたはこうした方が良い」より、相手も受け取り易い筈です。
他人と比較されれば、相手の自尊心を傷つけてしまうのは容易に理解できます。
もしかしたら、叱っている本人は、過去にそういう体験をし、そこから「何くそ」と這い上がって来たのかも知れません。
それはあくまでのその人の成功事例に過ぎません。
他の人には必ずしも当てはまらない事を肝に銘じて下さい。
「あの時だってダメだったし、今回もダメだったじゃないか、だからお前はダメなんだよ」
過去にあった失敗を今回の失敗に重ねて、さらに人格も否定した最悪のパターンです。過去の失敗を、事ある毎に振り返したりするのも止めましょう。
他の人の前で非難し、晒し者にするといった行為は論外です。
改善してもらう内容の程度にもよりますが、個室等活用するのも良いと思います。
叱るより前に大切な事
人間完璧ではありませんから、相手の為を思えば、時に感情的になることもあるでしょう。
でも安心してください。
普段からのコミュニケーション、信頼関係が築けていれば、多少のミステイクは問題になりません。
その為にも、普段から相手にプラスのアプローチをすること「褒める」事はとても大切です。
相手に良くなってもらうには、「褒める」だけでなく、時には「叱る」事が必要な場合もあるでしょう。
なのでその時には、「正しく褒める」のと同様に、「正しく叱る」事も心掛けていただきたいと思います。
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また、管理者自身が自己の目的意識を再確認できることによって、自発的・能動的な管理職の育成にも繋がります。
褒め言葉カードを使ってみていかがでしたか。
自分が望んでいる姿が分かったような気がして楽しかった。
研修で印象に残ったことや気づきについてお聞かせ下さい。
各人の「何故その言葉を選んだのか」、その理由を聞き、相手の考えを深く知ることが大切だと思いました。
研修を受けて自分の中で変化したことはありますか。
自分は未だ夢を諦めず、追い求めていることが分かった。
気づきを活かして、どのような行動をとりますか。
自分の考えに固執したり、思い込みを無くす。人の見方はそれぞれであることに注意する。
何故そう思ったのか理由を確認するなどして、誤解などコミュニケーションミスを無くすようにする。
人の欠点に目がいってしまうのは仕方が無い部分もあるが、それを認識し、相手の良い点にも目を向けたいと思います。
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